バックアップデータが飛んでいた話
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バックアップデータが飛んでいた
私は定期的に、別HDDを接続してバックアップをしています。
(ミラーリングは、ランサムウェアなどで、両方とも死ぬので。)
メインPCのデータストレージは24TB(8TBx3台のダイナミックディスク・ストライプボリューム)。
バックアップもほぼ同様の構成です。
HDD1台で管理したいですが、入らないものはしょうがないです。
先日バックアップを取ろうと、バックアップ用HDD3枚を装着したところ、ドライブを認識しない。
ディスクの管理を確認したところ、なにやら、無効となっていました。
多少調べたのですが、解決手段がよく判りませんでした。
ただ、論理障害のようなので、一度フォーマットして、バックアップを取り直すことにしました。
メインが死んだら終わりというのは、心臓に悪いですので、すぐ実行できて確実な手段を選択です。
「ダイナミックディスク」に代わり「記憶域と記憶域プール」を試す
ダイナミックディスクはWindows10(2004)から非推奨(開発中止)だそうです。
ですので、今後推奨の「記憶域と記憶域プール」を試すことにしました。
「記憶域と記憶域プール」はWindwosServer2012・Windows8から導入されたらしいです。
私はWindows7を長年使っていたため、その段階で既に構成済みだったダイナミックディスクを継続使用していました。
「記憶域と記憶域プール」についてざっくり
ざっくりした特徴
・物理的なHDDを「記憶域プール」として抽象化する。
・「記憶域」(論理ボリューム)は、「記憶域プール」から領域を切り出すが、事前に確保しなくてよい。
これにより
・物理容量より大きな論理ボリュームの作成が可能
・あとからHDDの追加・削除が可能
・データの再配置による最適化が可能
もちろん普通に、「ミラーリング」「パリティ」による冗長構成や、「ストライピング」による性能向上も可能。
「記憶域と記憶域プール」の動作確認
バックアップには時間が掛かるので、あらかじめ適当な構成で、動作確認をしました。
「コントロール パネル¥すべてのコントロール パネル項目¥記憶域」から適当なHDDを使い作成。
確認するのは、シンプル(回復性なし)のみです。
動作確認:
・ダイナミックディスク・ストライプボリュームと同程度の転送速度だった
左:ダイナミックディスク・ストライプ 右:記憶領域・シンプル
(同じHDD2台構成の場合)
※Powershellでボリュームを作成しなければ、高速にならない
※2台のHDDで4TBのボリュームを作るコマンド例:
New-VirtualDisk -FriendlyName "記憶域" -StoragePoolFriendlyName "記憶域プール" -ResiliencySettingName Simple -ProvisioningType Thin -Size 4TB -NumberOfColumns 2
・ダイナミックディスク・スパンボリュームのようにドライブを追加可能
(そのうえ、ドライブ間のデータを分散しなおして最適化できる。らしい。)
・別PCでデータを読み込めた
(一番の懸念事項でした。PCの故障と運命共同体では困りますし。構成情報はHDD側にあるということでしょう。)
バックアップ
というわけで、あとはバックアップを取るだけです。
少しでも温度を下げるべく扇風機をあてる様子。
完了までは約20時間掛かりました。
終わりに
初めて「記憶域と記憶域プール」を使ってみましたが、ダイナミックディスクの機能強化版いえる便利なものでした。
メインのデータストレージは、安定しているので、しばらく現状のままダイナミックディスクで運用しますが、次回は変更するかもしれません。
ただできれば、次回の不具合の頃には、大容量のHDD1台で済む世界になっていて欲しいです。